ある時、「探す楽しみもある」と言われて、確かにその通りだと思ったのですが、そうかと言って最低限知っておくと楽しく遊べる演出やゲーム性があるはずです。
演出に関しては奥が深すぎて全てを伝えようとしても実際には困難で、むしろ探す楽しみを残す程度がちょうどいいと思います。
私は台の様々な情報の中で、最も公開する必要があるのは「スペック」だと思っています。
スペックとは性能、仕様です。
パチンコの場合、スペックと言うと、「大当り確率」「確変継続率」「大当たりラウンド」「賞球とカウント」「時短性能」等が一般的です。
スロットの場合は「ボーナス確率」や「AT・ARTの初当り確率」「設定毎の払出率(PAYOUT)」、Aタイプなら「ボーナスの獲得枚数」、ART・AT機なら「1ゲーム当たりの純増枚数」等が最初に知りたくなる情報ではないでしょうか?
これらは台の性能(スペック)を理解する上で重要な要素だからこそ、メーカーもホールも公開してるのだと思います。
しかし、です。
このスペックを見ただけで、その台がどんな台なのかを正しく理解している人は全体のお客様の何%いるのでしょうか?
私の想像では10%以下、またはそれ以下だと思っています。
パチンコはスロットに比べて出玉の仕組みが単純なので、大当り確率、確変継続率、ラウンド、賞球、カウント(アタッカー1回の開放で拾う球数)を見れば、基礎知識がある人ならその台がどんな台なのか大体分かります。
スロットと違うのは連チャン率を「確変継続率」として一つの数字で表す事が出来るからです。
しかしスロットはパチンコとは少し違います。スロットのAタイプ(ノーマルタイプ=単純なボーナスタイプ)はパチンコより更に分かりやすいですが、現在主流のARTやATタイプは基本スペックを見ただけではどんな台なのかは分かりません。ART・AT中の1ゲーム当たりの純増枚数を見ればメダルの増えていくスピードが分かるので、ある程度想像はできますが、そう単純では無いのがスロットです。
ART当選時のゲーム数・セット数の振り分けや、内部モードの移行確率、さらにART中の上乗せ率、その他の連チャンに関わる様々な要素も考慮すると、その台が強烈な連チャン機種なのかマイルドな機種なのかは分からないからです。
スロットは連チャン率を基本スペックの一つの数値で表し難い台なのです。
こう書くと、パチンコは分かりやすくてスロットは難しいみたいですが、それは現在主流のART・ATタイプの機種の話で、スロットのAタイプの分かりやすさはパチンコなど比べ物にならないほど簡単です。
ART・AT機より、性能が分かりやすいと説明したパチンコですが、そのパチンコですら良く理解していないお客様もたくさん存在します。または分かっていると自分で思っているだけで、本当は理解していないと言う場合もあります。
この、複雑怪奇な性能をユーザーに分かりやすく伝える事がホールの使命ではないかと思っているのです。
それが私が考えている台情報の公開です。
つづく