「これだけ美味しいネタは普通だったら教えない。」と言う。
それでも彼は昔の御礼として私に教えてくれた。
ただ、どうしても引っかかるのが「変更判別」。
酒を飲みながら、彼にもう一度聞いた。
「変更がわかるだけでどうしてそんなに勝てるの?」。
「今は昔と違って、中間設定を使う設定師が殆どいなくなりました。前日に明らかな低設定の結果に終わった台が変更された場合は90%以上456だと思って間違いありません。イベントの時代だからです。実際にずっとジャグラーを打ってきて出た答えは変更=高設定です。やって見れば分かります。私は朝一の変更台を見つけられなかった場合は、夕方になってデータランプで高設定のデータになっていても、3000~4000プレイ以上回されていて、しかも設定7・8に相当するような明らかな好結果になっている台でも簡単には座りません。それより重要なのは今日その店が高設定を入れている可能性が本当にある店なのか? 過去の投入実績はどうなのか?それを重要視します。
確かに言われてみればその通りで、今と違いイベント全盛の時代。メールで高設定を煽りまくるために、中間設定を使ってる店は非常に少なくなっていた。実際に変判を私も始めてみたが彼の言う通りだった。高設定を煽る時代には中間を使う必要性が無くなっていた。
設定師にとってはジャグラーの設定4がフル攻略で110%など、怖くとも何ともない機械割。設定6でもフル攻略で115%程度だから、普通に設定6は投入されていたし、ジャグラーの設定5など日常だった。臆病な設定師や貧乏店舗でも設定4なら普通に使っている。
この時代の他の機種の機械割は設定5と6ばかりが突出して高く、4の機械割はガクンと下がるのが普通だった。会話の中に設定4の機械割の話は出てこない。ジャグラーは設定4だけを見ると、他機種に比べて機械割が異様に高い。彼が言う「4で110%を超える」の意味は他の機種の設定4の機械割を調べてみて、初めてその凄さが分かった。「確かにこれなら設定4をホールは平気で使ってしまう」。
彼があの時、ただの変更判別を、まるで意を決したかのような表情で教えてくれたのがどういう意味だったのか、やっと理解できた。