そこで、複雑なスロットの新基準機についてなるべく分かりやすく説明してみたいと思います。
今P業界で問題になっているのが「新基準機に該当しない遊技機の設置比率」です。来月の12月1日までに各ホールは新基準機に該当しない遊技機をパチンコは30%、スロットは50%以下にしなくてはなりません。但し守らなくても罰則があるわけではありません。
これだけです。
時々、「じゃあ、これから出玉のサブ基板制御をやめて、全部主基板で制御すればいいじゃん。」と言う方がいますが、サブ基板は容量に規制が無い為に、今まで演出も出玉も自由自在にコントロールできたのですが、主基板は限られた容量しか無い為に、出玉性能を主基板で管理するとゲーム性に限界が出てきます。
新基準機を語る上で重要なのは「2015年12月1日」です。この日から保通協の型式試験方法が変更されており、新基準機と旧基準機の境界となっています。しかし検定日だけを見たのでは完全には新基準機を判別できません。
なぜなら、現行機種には以下の4種類のタイプ
「旧基準
「駈け込み新基
「自主的新
「正統派新基準機」
②の駆け込み新基準機は、2015年12月1日から型式試験で「サブ基板制御」と「純増2枚以上」が禁止される事が分かってから11月30日までに急いで間に合わせた機種の事で、純増が2.0枚以上でもサブ基板制御さえしていなければ新基準機です。
サブ基板制御は11月30日まで許されていましたが、検定通過から発売・設置までの時間を考えると、11月30日ギリギリまでサブ基板制御で検定を受けた機種はありません。
③の自主的新基準機は、2015年12月1日の型式試験が変更になる前に、自主的に主基板制御+純増2枚未満の台で検定を通過しています。
大都の秘宝伝~伝説の道~がそれで、検定は10月30日には通過しており、12月になってから設置されています。2015年12月1日以降に設置されていれば12月1日以前に検定通過している台でも100%新基準機です。
④の正統派新基準機の判別は簡単で、検定日が2015年12月1日以降なら100%新基準機です。
麻雀物語3は新基準機のような表現で発売されましたが、ベースの55%規制(通常遊技中に100枚投入に対して55枚以上の払出しがある事)をクリアしただけであり、サブ基板制御の為、新基準機ではありません。
ここまでの説明でもまだ良く分からないのが、「なんで新基準機の中にAT機が入っているのか?」ではないでしょうか?
ところが、それを問題視した警察庁から再度指導が入り、2015年12月1日に新規則が施行され、AT機能搭載機は事実上検定通過できなくなってしまいました。
2015年12月1日以降の型式試験(主基板制御と純増2枚未満)をパスした台は「5.5号機」と呼ばれています。5.5号機の新基準機か?と聞かれれば純増2.0枚未満は5.5号機の条件ですが、今業界で問題になっている「新基準機に該当しない遊技機」という条件としては純増2.0枚以上であっても問題はありません。サブ基板制御でなければ新基準機です。
今後出てくる役比モニターや有利区間等の条件を満たす台が5.9号機と呼ばれます。
以上、長くなりましたが「新基準機に該当しない回胴式遊技機」ではない「新基準回胴式遊技機」の説明でした。