ひとり言

出玉を出せばお客様は増えるのか? Part2

「出玉を出してお客様を増やそう作戦」が失敗に終わる原因は大きく分けて3つあります。
①出した分の返済期限はお客様が増える前にやってくる
②パチンコ業は出している証明が難しい
③一時的に成功すると、急に目標が変更になってしまう

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今日は「②パチンコ業は出している証明が難しい」についてです。

昨日話したラーメン店の場合なら、100円の値引きは絶対的な利益の還元です。

時々ネットショップにおいて、ある商品の最安値を検索すると、いかにも個人がやっている様なサイトが最安値で販売している商品を発見する事があります。
何か裏があるかもしれないと思いつつも、商品が届いて何も問題がなければ、そのショップは最安値で売ってくれたと誰もが認める事になります。これを見ているといつも「価格が固定される商売はうらやましいなぁ」と思います。

パチンコ店は違います。
パチンコとスロットは確率なので、値引き▲100円が▲千円分にも▲一万円分にもなる事があれば、値引きどころかプラス千円分にも一万円分にもなる事があるわけです。
急に頑張り始めたところで、各台の結果はバラバラです。集計データを見るか、または時間を掛けて一台一台の公開データを集計してもらわない限り、ホールがどれだけの利益を得ているのかは簡単には判断ができません。

さらに困るのは稼働が高い店ほど出ている様に見えて、稼働の低い店は総じて出ていない様に見える事です。弱小店舗が並々ならぬ覚悟で投入した高設定は5000枚出ていても「誤爆」と呼ばれ、繁盛店の設定1は5000枚出ていれば「高設定」と呼ばれてしまう。

先程のネットショップの様に、「今日から生まれ変わります」を全ての消費者に平等に価格表示で示す事ができないのです。パチンコ店はイメージ先行型の商売であると言えます。

それでもずっと出し続けていれば必ずお客様には伝わっていきます。
しかしその伝わるスピードが他の商売より遥かに遅いのです。800円のラーメンを今日から700円にした時のように、今日からの覚悟を「今日からの価格」として瞬時に伝える事ができず、月末の返済期限が近づいてくる・・・それがパチンコ店の宿命です。

しかし、それを黙って「仕方がない」で済ませている内は何も前に進みません。

つづく

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